臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。

認めて欲しい


____________________



「あぁ,2人ともおかえり~」



家に着くと,お義母さんのハスキーな声がした。

いつもより早いなと,2人で目を丸くする。



「「ただいま」」



カタカタと靴を脱いで上がると,いい匂いがした。

今日は煮物かな。



「言付けもなく2人揃っていないなんて珍しいなと思ってた所なんだよ」

「う,うん。お義母さんは早かったね」



何をしていたともどこにいたとも答えづらくて,私は下を向く。

赤くなった頬を,澪が隣で見ているような気がした。
< 250 / 262 >

この作品をシェア

pagetop