臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。
事件発生。 『恥ずかしすぎて,もう無理』
「みお,おかえり」
帰宅し,靴を脱ぐ私の頭上から降る,大好きな声。
そんなに低くはないけど,私には決して出せない。
この時の澪は普段より幾分柔らかい声を出す。
だから,私の胸も,不規則な音を立てた。
毎日,何年もの間。
「ただいま」
私も,声が震えないように返す。
澪はいつも,私が帰るのを待っててくれてるのかな。
いつ何時に帰っても,必ず廊下まで出てきてくれる。
だとしたら,なんて家族思いなんだろう。
血が繋がってても,ここまでしてくれる弟なんているんだろうか。
そう思うと,やっぱり。
カタンッと靴が音をたてる。
同じ気持ちで同じことを返せないことに,罪悪感を感じた。
帰宅し,靴を脱ぐ私の頭上から降る,大好きな声。
そんなに低くはないけど,私には決して出せない。
この時の澪は普段より幾分柔らかい声を出す。
だから,私の胸も,不規則な音を立てた。
毎日,何年もの間。
「ただいま」
私も,声が震えないように返す。
澪はいつも,私が帰るのを待っててくれてるのかな。
いつ何時に帰っても,必ず廊下まで出てきてくれる。
だとしたら,なんて家族思いなんだろう。
血が繋がってても,ここまでしてくれる弟なんているんだろうか。
そう思うと,やっぱり。
カタンッと靴が音をたてる。
同じ気持ちで同じことを返せないことに,罪悪感を感じた。