臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。
「な,何言って」

「そのまんまだよ」

「まさか,私達,義姉弟だって……言ってるでしょ」

「そうだね,義姉弟。なんの問題も無い。あははっ傷付くなら言わなきゃいいのに」



なんなの。怖い。礼夢くんが。

どうして何もかも知っているような顔をするの。

その偽物みたいな笑顔が怖いのは,きっと私が隠したいものを平気で暴こうとするから。



「だから,振る理由の説明できない夾が,自分から気持ちを離した事に安心したんでしょ?」

「や,やめて」



こんなところで,それ以上言わないで。

誰が聞いてるかも分からないのに……

目に見えて狼狽える私は,その行為が何よりも肯定を示している事に気付かない。

ースコーンッ

!?



「った」



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