臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。
「澪に対してTPO弁えてくれるなら,私も礼夢とのことは水に流す。そんなもの要らないって言うなら,やっぱり澪に近づかないで」

「いーよ。俺も流石に悪かったかなって思ってるから。ごめんね,2人とも」

「私はいいの」

「はいはい,相変わらずやさしーね」

「は!?」



……やっぱり,この2人仲良いのでは?

置いてけぼりにされて,私は雫の袖を引っ張る。



「なんか,親猫と子猫みたいだね。みおちゃん撫でてもいー?」

「だめに決まってるでしょ」

「ちょっとやだ」



ちょっとはっきりいいすぎたかなと心配するも,ほらねと雫は私を前に出した。

やっぱりまだ,警戒する気持ちが解けない。
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