【完結】橘さんは殺された。
◇ ◇ ◇
「すみません。浅羽文彦(あさばふみひこ)さん、ですよね?」
「え? えぇ、そうですが……。どなた様ですか?」
その翌日、俺は有給を使い橘さんの父親が住んでいる街へとやってきた。
そして見つけた、橘智夏の父親をーーー。
「失礼しました。……私、こういう者です」
俺はポケットから警察手帳を取り出して、父親に向かって見せた。
「……警察?」
「はい。捜査一課の刑事藤嶺、と言います」
「……刑事さんが一体、私に何の用でしょうか?」
俺が刑事だと名乗った瞬間、父親の顔色が変わった。
「浅羽さん。今日は七年前の娘さんの事件のことについて、あなたに少しお聞きしたいがありまして、ここへ来ました」
「……智夏のこと?」
どうして今更橘さんのことを聞くんだ、というような顔で、父親は俺を見た。
「はい。……今娘さんの事件を、再捜査しています」
「再捜査……!?」
【再捜査】と告げた瞬間に、父親の顔色が再び変わった。
「はい。娘さんの事件のことについて、ある方から調べ直してほしい。という依頼を受けまして」
「依頼? それは誰からですか?」
「すみません。それは個人情報ですので、お伝えすることは出来ません」
俺がそう伝えると、橘さんの父親は「そうですか……」とだけ答えた。
「お話、聞かせて頂けますか?」
「……どうぞ」
「お邪魔します」
父親は俺を、家のリビングへと通した。
「すみません。浅羽文彦(あさばふみひこ)さん、ですよね?」
「え? えぇ、そうですが……。どなた様ですか?」
その翌日、俺は有給を使い橘さんの父親が住んでいる街へとやってきた。
そして見つけた、橘智夏の父親をーーー。
「失礼しました。……私、こういう者です」
俺はポケットから警察手帳を取り出して、父親に向かって見せた。
「……警察?」
「はい。捜査一課の刑事藤嶺、と言います」
「……刑事さんが一体、私に何の用でしょうか?」
俺が刑事だと名乗った瞬間、父親の顔色が変わった。
「浅羽さん。今日は七年前の娘さんの事件のことについて、あなたに少しお聞きしたいがありまして、ここへ来ました」
「……智夏のこと?」
どうして今更橘さんのことを聞くんだ、というような顔で、父親は俺を見た。
「はい。……今娘さんの事件を、再捜査しています」
「再捜査……!?」
【再捜査】と告げた瞬間に、父親の顔色が再び変わった。
「はい。娘さんの事件のことについて、ある方から調べ直してほしい。という依頼を受けまして」
「依頼? それは誰からですか?」
「すみません。それは個人情報ですので、お伝えすることは出来ません」
俺がそう伝えると、橘さんの父親は「そうですか……」とだけ答えた。
「お話、聞かせて頂けますか?」
「……どうぞ」
「お邪魔します」
父親は俺を、家のリビングへと通した。