1ページホラー夜の章
雨がふる
雨が降る夜

これは社会人のAさんが体験したお話です。

夜の11時。Aさんは寝ることにしてベットに潜り込みました。

部屋の電気も消して寝ようと思っていると

「ザーッ」

外から雨音が聞こえてきました。

ああ、雨か……。

Aさんはそのまま寝ました。

それから毎晩Aさんはベットに横になる度にザーッと雨音を聞いていました。

次の日窓の外を見ても雨粒一つありません。

天気予報も今週は晴れマーク。

寝ると聞こえるということは、ベットになにかあるのかと横になって耳をすましましたが何も音は聞こえません。

それは夜になると聞こえるのです。

ベットは窓側にありますが、音は明らかに窓の外から聞こえていました。

Aさんが雨音を聞き始めてから1週間。

Aさんは夜横になって雨音が聞こえてきた時、窓を開けました。

外は雨は降っておらず、ただ暗い空間に何個か街灯が浮いているだけでした。

Aさんは窓を閉めました。

するとそこに傘をさした女が現れました。

窓を1枚隔てて、顔は傘でわかりませんが確かに女が立っていました。

Aさんは怖くなってカーテンを閉めました。

それから1ヶ月雨音は続きましたが、Aさんは窓を確認することはありませんでした。

他になにかあるわけでもなくその怪異は1ヶ月半ほどで終わりました。
< 7 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop