1ページホラー夜の章
通せんぼ
通せんぼ
これは社会人のFさんが体験したお話です。
Fさんが会社から帰宅する途中、家の近くの道に子どもたちがしゃがんで何か話していました。
時間は夜の22時。
この時間にこんな小さな子どもたちがと思っていると、一人がすくっと立ち上がって
「通せんぼ」
と言ってFさんの前で腕を広げました。
なにかの遊びかと思いましたが、仕事で疲れていたのもあり「どいて」とその子を避けようとしました。
そうすると子どもは「通せんぼ」と言って、Fさんの前に立ちふさがりました。
「何なのよ」
Fさんはその子を無理にどかそうと肩を掴みました。
「!?」
その子はビクともしません。
こんな小学生低学年位の子どもに力負けするほど弱くはないはずです。
なんとかどかそうと力を入れて引っ張ろうとしても押しのけようとしても動きません。
なんとかしようと思っていると、スッと子どもは手を降ろしました。
思わず前につんのめりそうになりましたが、子どもは横にずれていました。
他の子どもも同じように道の端によりました。
わけがわからないまま帰り道を進むと住んでいるアパートの前にパトカーが2台と人だかりができていました。
後日、近所の人に確認すると、ついさっき刃物を持った男が出てきた住人を切りつけたという話でした。
男はアパートの入り口に隠れていて、一番最初に帰ってきた人を襲うと決めたと話していたそうです。
あの子供たちは私を助けてくれたのでしょうか。
子どもたちには誰一人見覚えがありませんでした。
これは社会人のFさんが体験したお話です。
Fさんが会社から帰宅する途中、家の近くの道に子どもたちがしゃがんで何か話していました。
時間は夜の22時。
この時間にこんな小さな子どもたちがと思っていると、一人がすくっと立ち上がって
「通せんぼ」
と言ってFさんの前で腕を広げました。
なにかの遊びかと思いましたが、仕事で疲れていたのもあり「どいて」とその子を避けようとしました。
そうすると子どもは「通せんぼ」と言って、Fさんの前に立ちふさがりました。
「何なのよ」
Fさんはその子を無理にどかそうと肩を掴みました。
「!?」
その子はビクともしません。
こんな小学生低学年位の子どもに力負けするほど弱くはないはずです。
なんとかどかそうと力を入れて引っ張ろうとしても押しのけようとしても動きません。
なんとかしようと思っていると、スッと子どもは手を降ろしました。
思わず前につんのめりそうになりましたが、子どもは横にずれていました。
他の子どもも同じように道の端によりました。
わけがわからないまま帰り道を進むと住んでいるアパートの前にパトカーが2台と人だかりができていました。
後日、近所の人に確認すると、ついさっき刃物を持った男が出てきた住人を切りつけたという話でした。
男はアパートの入り口に隠れていて、一番最初に帰ってきた人を襲うと決めたと話していたそうです。
あの子供たちは私を助けてくれたのでしょうか。
子どもたちには誰一人見覚えがありませんでした。