手紙─気持ち─
真実の気持ち
そんな過去さえなければ─

あの時、辛い想いをしたぶん。
あの時、傷ついてしまったぶん。

幸せな恋がしたい─

ただそれだけなのに…。

「…優香はあの過去のこと、まだひきずってるのかもしれないね。…でもね、優香!過去は過去にしかすぎないんだよ!?優香は今を生きてるの!ウチは…優香に今を後悔してほしくないの…。精一杯生きてほしいの…!」
─遥香
心友の力強い言葉。
遥香は私のために、涙ながらに話してくれた。
そんな心友、ほかにはいないね。
ありがとう─
「…遥香、ありがとう。私、過去のことひきずってた。だから勇気もでないし、怖かった…。真実を知ろうと、受け止めようと思えなかったの!!…でも、遥香のおかげで勇気がでた気がする…!例え結果が悪かったとしても、今を精一杯生きるよ!」
「優香ぁ…!」

本当にありがとう。
遥香がいなかったら、きっと後悔してた。
けど、遥香の言葉で私の今が変わろうとしているよ。

それは、とても嬉しいことだよ。

私は、“過去”のまま終わるわけではなく“今”をスタートしようとしている。
そして─
今を精一杯生きるんだ。



─放課後
部活後に、私は木村に気持ちを確かめようとしていた。
変な緊張感でいっぱいだった。

外は誰1人いない。
つまり私と木村、2人だけということだ。
「どうしよう…」
教室内を歩きまわる。
周りから見れば、変な行動にしか思えない。


ちょうど、6時になったとき─

廊下から足音が聞こえる…

コツ、コツ、コツ─

そして、教室の前でとまった。

ガラ─

ドアが開き、木村が入ってきた。

「どしたん??呼び出しなんかしてさ…」
本人を目の前にして声がでない。
「聞いてんの??佐藤…」
「…あっ、ゴメン。10分でいいからさぁ、話聞いてくれる?」

私は…

「まぁ。いいけど。」

真実を知る─
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