手紙─気持ち─
「で??何??」
伝える─

「あのねっ??噂聞いちゃったんだけど…」
「噂?何だよ??」

─知らなかったのかなぁ
少し戸惑ったけれど、聞いてみる。

「木村がさぁ………私のこと気になってるって噂。」
「…」

沈黙がはしる。
この空気にたえられない…。

木村は窓の外を眺めたまま、口を開こうとしない。

─やっぱり、言わなかった方が良かったのかなぁ

「それを聞いて、佐藤はどう思ったの?」
「…私??………私は…正直…」
「…うん」

体中が震える。

木村のまっすぐな視線が私の瞳にうつる。

─そらせない

そして、ついに私は伝えた。

「嬉しかった。木村にとってはいい迷惑かもしれないけど…私は嬉しかったよ…!」

伝えることができた。
涙がにじむ。

どうじに、顔も赤くそまっていく…

「そっか…。ありがと。─俺も」
「…え?」
─聞き間違えたのかな
って思った。

「え…??何?」
「だから…嬉しかったって言ってんぢゃん…」

信じられなかった。
私との噂が嬉しかった?
むしろ、嫌だろうと思ってたから。

窓から見える木々が、静かに揺れる。

「本当…なの??」
「おう。…てか好きだ。付き合ってくれない?」

─突然の告白─
今までに想っていた想いが、一気に溢れ出す。

目の前が明るく見えるのは、私だけ?

見たことのない世界が見えるのは。


きっと夢じゃない…。

「…本当に?」
「こんなことにさ、嘘ついてどうするんだよ。」

─真実

私はこの真実を理解しきれていない。


─私の中で一瞬、時間がとまった
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