リスタート
『合格の電話をかけるタイミングで、キミの両親は不慮の事故で亡くなったと知らされるんだ。
精神的に落ち込んだキミは学校に通うことができなくなってしまい、人生に絶望したキミは一年後、24歳になったその日、自ら命を絶ってしまうんだ』

(嘘だよね……何かの冗談でしょ?)

わたしの脳裏に浮かぶのは、いつも笑っている両親の姿。

(もう会えないなんて……
それに、自殺って……)

視界が霞む。涙がとまらない。
そんなわたしを見て、ニコラは優しく指でわたしの涙を払う。

『大丈夫ですよ。
キミが見てきた未来は、変えることができるんですから』

驚いて顔を上げると、にこりと笑う彼と視線が合った。
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