リスタート

すると､空中に名刺サイズの紙が出てきた｡

『僕は人生サポート委員会のニコラと申します』

そう言って差し出された名刺には､黒いインクの字で“人生サポート委員会”と書いてあった｡

「あの､“人生サポート委員会”ってなんですか?」

そう聞くと､ニコラはパァーっと目を輝かせながら──

『僕たちサポート委員会は､その人の“幸せ”だと思うことや“楽しい”と思うことを見つけてあげることをモットーに､絶望している人の人生をよりよい人生へと導くのが仕事なんだ』

「それで､なんでその人生サポート委員会の人がわたしの所にいるんですか?」

『それは､キミ自身がわかってるんじゃないかな?』

（受験に落ちて人生に絶望してる真っ只中だけど……
でも､なんでわたしだったんだろう?）

そんなことを考えていると､パチンと音がした｡
驚いて彼の方へ視線を向けると､なにかひらめいた表情をしたニコラと視線が合う｡