リスタート
『今から、キミの未来を見に行こう!』

そう言ってニコラはポケットから懐中時計を取り出した。

『だいたい、5年後くらいでいいかな?』そう言って時計を操作し始める。

(未来?……5年後?
それに、見に行こうってどういうことなの?)

訳がわからず立ち尽くしているわたしに、ニコラは──

「百聞は一見にしかずって言うじゃないですか。
だから説明を聞くより、実際目にした方が早いと思いますよ」

そう言ってニコラはわたしの手を握った。

──‼︎

「あの……手を繋ぐ必要性ってあるの?」

男の人と手を繋ぐのなんて小学生のとき以来だから、へんに緊張してしまう。

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