【11/19番外編追加しました】辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
「フェリーネ、本当にどう謝罪をしても許されないことだと思う。いくら病床だったとはいえ、グレッグの言うことを鵜呑みにし、こんな年月、フェリーネに会いに行かなかったことはどう言い訳をしても許されないのもわかっている」

素直にその言葉を受け入れることができず、殿下がこのようなことをする必要はないと自嘲気味に口を開く。

「なんでも許されるお立場でしょう。旅先での情事を謝る必要はございません。お立ちください」
自分で言ってなぜか悲しくなるも、私は気丈に涙を見せることなく言い放った。
しかし、殿下はそのままの姿勢から動かない。

「そんなつもりは全くなかった」

「え?」

< 103 / 256 >

この作品をシェア

pagetop