【11/19番外編追加しました】辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
あの日から私がアレックス様を治療したということが伝えられ、一緒にいることに周りのみんなも疑問を持たなくなったようだった。

体調が万全ではないという理由で、彼は私たちと過ごす時間を多く持ち、まだ王都に帰る様子もない。
残務処理などの政務もあるようだが、少しの時間を見つけては私たちと一緒に過ごしている。

そんな日々が続いたころには、周りからもなぜか生暖かい視線を向けられることすらある。
今日も三人で食事をした後、アレックス様はリハビリも兼ねてアンネに声をかける。

「フェリーネはやっぱり片づけをするのか?」
食器を手にアンネに手を振った私に、少し不機嫌そうにアレックス様が声をかける。
そこへコレットさんが笑顔で部屋へと入ってくる。

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