【11/19番外編追加しました】辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
「フェリーネの許しも得ていないし、俺のことをまだ愛せないのもわかっている。でもここに一緒に行くと言ってくれた時に俺は決めた。もう二度とフェリーネたちのことを偽ることはしないと」
その言葉の意味をしばし考えるもわからず、首をかしげた。

「国王にも王妃にも、俺に子供がいて、その母親を連れて行くと伝えてある」
その衝撃の事実に私は言葉を失ってしまう。

「そんな……」
その事実をお聞きになった国王、王妃様がどれほどお怒りになるかを考えただけで、私はいても立ってもいられなくなる。
冷静になれば身分を知らなかったとはいえ、“たぶらかした”そう言われてもおかしくないのは私の方だ。
アレックス様はお優しい人だから、こうして私たち親子を守ろうとしてくれている。

「本当に申し訳ない」
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