【11/19番外編追加しました】辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
全く嫌ではなかったが、どう言っていいのかわからず私はオロオロしてしまう。

「俺の体調を見ようとしてくれたんだな」

「はい……」

触れたことは確かだが、アレックス様の体調のことしか考えていなかった。

しかし、いきなりこの暗い空間でこんな格好でいれば、そう思われても仕方がない。
ナイトドレスを着なくて本当によかった。そんなことを思いながら私も今頃恥ずかしくなって俯いてしまう。

そんな空気を変えるようにアレックス様は部屋の中へと入ると、ベッドへと近づきアンネの寝顔を見つめる。
そして、そっとアンネの髪を撫でた。本当にアンネのことをかわいがってくれていて、大切にしてくれているのが伝わってくる。

「今日はアンネは何を?」

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