【11/19番外編追加しました】辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
いてもたってもいられずに、私はアレックス様たちを見た。皆、一様に難しい顔をしている。

私たちを陥れたことは事実だ。しかし、それをアレックス様、そして私とアンネが許すことはできないだろうか。

「フェリーネ様、本当にこんな私にありがとうございます。あなたと会い、あなたの美しい心を見て、私は最後まで罪に加担せずに済んだのです。殿下をよろしくお願いいたします」

今までずっと、隣で支えてきたのはグレッグ様だった。それは私では補えない場所であり、欠かせない存在だ。

「アレックス様……」

思案する表情を浮かべていたアレックス様に視線を向けた時、アンネがジェフリーのそばへと行く。

「じぇふ、あんねとあそぼ?」

アンネがニコリと笑うと、ジェフリーは涙を止めてアンネを見た。

「アンネと?」

< 237 / 256 >

この作品をシェア

pagetop