【11/19番外編追加しました】辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
それはアレックス様の温情だったのかもしれない。何も言えずにいると、アンネがトコトコとアレックス様の元へと戻ってきた。

「おとーたま、じぇふとあんねずっといっしょ!」

「え?」

その言葉に驚いたように困った表情を浮かべながら、アレックス様はアンネを見た。

こうして、長い長い舞踏会の一日は幕を閉じた。



その夜、アンネはジェフリーの治癒をしたこともあったのか、コテンと眠りについた。

そして、今日は私たちはアレックス様の部屋にいた。終わったあと、「今日の話をしたい」そう言われたアレックス様に、私は何も言えなかった。それに、今日は私も一緒にいたかった。いろいろありすぎたが、あの「愛してる」と言ってくださった言葉が偽りではないか確かめたかったのだ。

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