【11/19番外編追加しました】辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
「知ってますよ」
小声で言ったジェフリーの声は、アンネには届いていないようだが、すぐにアンネはジェフリーの後を追う。

小さいころから一緒にいるおかげで、アンネもジェフリーには言いたいことが言えるようなのだ。

「ミア様、本当にごめんなさいね」
アンネのあまりの言葉に謝ると、優しいミア様は首を振る。

「フェリーネ」
愛しい人が呼ぶ声に、私は振り返った。
大好きなその笑顔は、私の心を一生離さないだろう。

あんな出会いをした私たちだからこそ、今があると心から思える。あの頃よりもずっとずっと愛するということを知ったのだから。
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