【11/19番外編追加しました】辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
義母と異母妹からの軋轢は日に日にひどくなり、とうとう私はこの辺境の地に一人追いやられた。
もちろん何の援助もないため、家の掃除も料理も自分でするしかない。台所と寝所だけがある粗末な小屋だが、ずっと心を殺し、義母たちに虐げられる日々より、今の方がずっと幸せだ。
今は、森のすぐそばにあるこの場所で、屋敷にいたころに得た知識をもとに、森の中の草花を使って薬草を作り、町で売ってもらい生活をしている。
空気が悪くなってきたことで、誰も森の中に入りたがらなくなったため、それなりに需要があり、少しずつではあるが安定した収入を得られるようになった。
二十一歳ともなれば、本来なら貴族のお嬢様は、ドレスを着て夜会に参加したり、結婚相手がいたりする時期だろう。
しかし、今の私は質素で動きやすいブルーのワンピースを着ているだけだ。
キノコのスープとパンという質素な夕飯を終え、すっかり暗くなった森に視線を向けた後、眠る準備をする。
コットンの寝着に着替えてベッドに入ろうとした時、小屋の扉をノックする音が聞こえ、私は肩をビクリと震わせた。
もちろん何の援助もないため、家の掃除も料理も自分でするしかない。台所と寝所だけがある粗末な小屋だが、ずっと心を殺し、義母たちに虐げられる日々より、今の方がずっと幸せだ。
今は、森のすぐそばにあるこの場所で、屋敷にいたころに得た知識をもとに、森の中の草花を使って薬草を作り、町で売ってもらい生活をしている。
空気が悪くなってきたことで、誰も森の中に入りたがらなくなったため、それなりに需要があり、少しずつではあるが安定した収入を得られるようになった。
二十一歳ともなれば、本来なら貴族のお嬢様は、ドレスを着て夜会に参加したり、結婚相手がいたりする時期だろう。
しかし、今の私は質素で動きやすいブルーのワンピースを着ているだけだ。
キノコのスープとパンという質素な夕飯を終え、すっかり暗くなった森に視線を向けた後、眠る準備をする。
コットンの寝着に着替えてベッドに入ろうとした時、小屋の扉をノックする音が聞こえ、私は肩をビクリと震わせた。