【11/19番外編追加しました】辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
それにしても、私は今あの家でどのような扱いになっているのだろう。娘が二人いたことは知れ渡っているはずだ。
万が一ソフィーが結婚とでもなれば、私ももしかしたら家に戻されるかもしれない。
病弱だとか、いろいろと言い訳をつけたとしても、王族との結婚ともなれば、姉が出席しないのも問題になりそうだ。

「どこか隣国の王女とか?」
一瞬よぎった不安を払拭したくて、私は平静を装いロゼに問いかける。
ただの興味本位という感じの私に、ロゼは少し考えるような表情を浮かべた後、思い出したかのようにパンと手をたたいた。

「そうじゃないわ。ご婚約したのは第二王子の方で、伯爵家の令嬢って言ってた気がする。ずっと病に伏せてたから、そこまで良縁は望めなかったのかしら」
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