【11/19番外編追加しました】辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
私は調剤室へと行くために広間を出ようとすると、後ろで私たちの様子を見ている殿下とグレッグ様に気づく。
俯いたまま広間を出ようとするも、殿下の視線を感じて居心地が悪い。早くこの場を離れたい。
そう思っていた私だったが、緊張から足がもつれてしまい転びそうになった。
「フェリーネ!」
慌てたように伸ばされた手に、倒れ込むようになってしまい、私はパニック状態だ。
「申し訳ありません!」
殿下に助けられるなど、本来ならば一生ないことだ。アンネといい、私といい、どれだけの無礼を働いているのかと恐ろしくなる。
すぐさま殿下の腕から離れ、膝をついて謝罪しようとした私に、殿下が小さく息を吐いたのが分かった。
「必要ない、フェリーネ。兵をよろしく頼む」
「……はい」
私が広間を出るより先に、殿下とグレッグ様が出ていく。見えなくなった殿下に、私はホッと息をついた。
俯いたまま広間を出ようとするも、殿下の視線を感じて居心地が悪い。早くこの場を離れたい。
そう思っていた私だったが、緊張から足がもつれてしまい転びそうになった。
「フェリーネ!」
慌てたように伸ばされた手に、倒れ込むようになってしまい、私はパニック状態だ。
「申し訳ありません!」
殿下に助けられるなど、本来ならば一生ないことだ。アンネといい、私といい、どれだけの無礼を働いているのかと恐ろしくなる。
すぐさま殿下の腕から離れ、膝をついて謝罪しようとした私に、殿下が小さく息を吐いたのが分かった。
「必要ない、フェリーネ。兵をよろしく頼む」
「……はい」
私が広間を出るより先に、殿下とグレッグ様が出ていく。見えなくなった殿下に、私はホッと息をついた。