(仮)あなたに届きますように
「咲希!今年も同じクラスだー!よろしく!」

「うん!部活どうなるかなぁ」 

私は今日から高校二年生が始まった。
所属する吹奏楽部は、この学校の小さい部活だ。部員不足で今年結果を残さなければならない状態。そんな部活で部長をし、フルートを
吹いている私は正直諦めかけていた。
楽団の方が楽しいとすら思っていた。

「ねぇ咲希!新入生に天才オーボエ奏者がいるんだって!」

「あぁー…。永井樹ね…」

「なんだ、知り合い?」

「うんまぁ、楽団同じだから。」

「そうなんだ?!」
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