クラスメィト~体育倉庫に閉じ込められてから気になる同級生~
校舎から出ると、とっぷり日が暮れちまっている。
2人で同じ道を歩いてるが、中村はこっちをむこうともしない。
ただ分かるのは耳まで真っ赤だって事だ。
うん、チューしそうになったんだもんな。
正直、俺だってまだ心臓が落ちつかない。
でも、コイツにちょっかいを出したい一身で俺は口を開いた。
「みかちゃん、俺等つき合っとく?」
「間に合ってます」
「処女が間に合ってるのかよ」
あ、やっと振り向いた。
真っ赤な顔をして怒ってる中村は癖になるかもしれない。
帰り道。
俺の心は、新しいオモチャでも見つけた子供の様にワクワクしていた。
これが恋のはじまりだと、気付かずに……。