ひねくれた純愛 アイリスとカーライル
「それに私は
ピルを飲んではいない」

そう言ってから、俺の顔を見上げた。

「当然、妊娠の可能性があるが・・・」

教授が初めて、楽し気に笑った。
「妊娠したら、産むから。」

はぁぁぁぁーー・・・

親密な関係になる前に
出産宣言か?!

俺もちょっと息を呑んだ。
この教授の発想は、ぶっ飛んでいる。

教授は、いつものように抑揚のない調子で、言葉を続けた。

「仮定ではあるが、
子どもが将来、自分の父親が
誰か知りたがったら・・
君の名前を言う。」

教授はさらに、
俺を試すように言った。
「子どもは当然、君を捜すだろう。」

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