底辺校の王との恋の結末

「ここだな。覚えておけよ。俺が呼んだら入ってこい」




『はい。わかりました…』




少し威圧感のある怖い先生だ



きっとこれが普通なのだろうけど、幼稚園から受験していた私は怖い人達との関わりが少なかったと思う



それに不良慣れをしていないせいか、教室に入ることが怖い



まだ言えないけど家柄的にはすごく厳しかった




それに…………また誰かに言える時が来たらいいな






ガラガラガラ





「よー!元気かー。転校生がいる。入ってこい」




チラッ




ドアからひょっこりと顔を出して見た




その瞬間にザワザワし始めて余計に怖くなってきた




だけど、それよりも驚いたことがある




ただ私の不良に対する偏見だったのかもしれないけど

不良校なのに皆が椅子に座っているということにビックリしつつ取り敢えず教室に入った




「自己紹介しろ」




『はい。鈴乃藍唯です。流星高等学校から来ました。よろしくお願いします』




「えー!流星って超エリート校っていう!?すげー!なんで来たんだ!?」




「おい、壱馬【kazuma】ー!!びっくりしてるだろ!」




「いやいや、武やんがビビらせてんじゃん」




「え、俺?あー、そういえば朝からバタバタしてたんだわ」




「ほらー!やっぱ武やんじゃんかー!!」




「わりーな。鈴乃」




『いえ、大丈夫です』




「鈴乃はうるさいヤツの後ろの後ろの空いている席に座ってくれ」




「俺うるさくねーよ!」




「誰も壱馬とは言ってないぞ。それとも自覚してたんか?」




「武やんうぜー!!!」




「ははっ。取り敢えずHR始めるぞー。」




「まぁ、今日も警察には世話になんなよー。以上」





えっ……?それだけ?



もっと、こう……授業で必要なものとか、どの教室だとか、そんな話はしないの?




ていうか、そもそも警察沙汰って言うこと自体やばいと思うんだけど……




うーん。本当にこの学校大丈夫……?
< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop