【完結】気付かずにいた両片思い。


「今日のビュッフェ、スイーツもたくさんあるらしいぞ」

「そうなの!? た、楽しみっ!」

「茉由は食いしん坊だからな」

 とワクワクする私に、陸はニヤリとしながら言ってきた。
 
「食いしん坊じゃない……!」

「食いしん坊だろ? お前、最近少し太ったよな?」

「はあっ!?」

 ふ……太ったって! ひどいんですけどっ!

「ひどっ……!」

「冗談だよ。太ってなんかないって」

「もうっ……!陸のバカッ」

 陸ってば、本当にひどい。私をたまにこうやってからかうんだから。
 だけど陸のことが好きだから、憎めない。こんなことも嬉しい……なんて思ってしまうのだ。
 陸には、本当に敵わない。……好きなんだもん、こんなに。

「ごめんって。そんなに拗ねるなよ、茉由」
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