クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
竜騎士の想い
レーニスからの手紙を受け取ると、デーセオはそれを嬉しそうに読んでいる。顔中に「幸せです」という表情を浮かべていることに、デーセオ本人は気付いていないだろう。それを見ているティメルはため息をつきたくなる。
そんな手紙のやり取りも四回ほど過ぎた。
「そうか、レーニスは花を育てているのか」
と楽しそうに口にするくらいなら、帰れ、と何度もティメルは心の中で叫んでいた。
「そして、デーセオ様。こちらが書類一式です。この束が、あちらのお屋敷には十程出来上がっておりますが、いかがなさるつもりですか」
「頼んだ」
「デーセオ様……。そろそろお屋敷の方にお戻りください」
帰れと叫びたくなる気持ちを抑え込んでティメルが口に出した言葉はそれ。
そんな手紙のやり取りも四回ほど過ぎた。
「そうか、レーニスは花を育てているのか」
と楽しそうに口にするくらいなら、帰れ、と何度もティメルは心の中で叫んでいた。
「そして、デーセオ様。こちらが書類一式です。この束が、あちらのお屋敷には十程出来上がっておりますが、いかがなさるつもりですか」
「頼んだ」
「デーセオ様……。そろそろお屋敷の方にお戻りください」
帰れと叫びたくなる気持ちを抑え込んでティメルが口に出した言葉はそれ。