クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
 このレーニスはティメルの仕事の内容のことも覚えてくれている。

「ええ。基本的には竜騎士たちが自分の飛竜の世話をしますからね。何も問題が無ければ、私は用済みなのです」

「まあ、あなたが用済だなんて。旦那様の竜騎士たちはとても優秀なのですね」
 口元を手で押さえながらそうやって笑う姿も、様になっている。

「レーニス様。手紙はデーセオ様に、きちんとお届けしました」

「まあ、わざわざそれを言うために会いにきてくれたのですか?」

「はい」

「ありがとう」
 レーニスの顔に少し影が落ちたようにも見える。
「その、旦那様は?」
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