クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
本当は彼女の顔を見たら、すぐに向こうへ戻ろうとしていた。だが、こうやって見つかってしまった以上、この時間に戻っては不審がられてしまう。
「あの、旦那様……」
彼女の表情はよく見えない。だけど、その声を聞くだけでも気持ちが昂ってしまう自分がいるのが不思議だった。
「失礼だとは思うのですが」
「何だろうか。遠慮せずに口にしろ」
もしかして彼女の方からのお誘いだろうかとか、そんな都合のいいことを考えていた。一目その顔を見るだけのつもりだったのに、このように彼女に触れて、このように言葉を交わしてしまったら、それだけで済むはずもない。そのことにこの新妻は気付いているのだろうか。
「あの、本当に失礼なことを口にするのですが、本当に申し訳ないのですが」
重なっている手にレーニスが力を込めたことに、デーセオは気付いた。
「もしかして、呪われていらっしゃいますか?」
「あの、旦那様……」
彼女の表情はよく見えない。だけど、その声を聞くだけでも気持ちが昂ってしまう自分がいるのが不思議だった。
「失礼だとは思うのですが」
「何だろうか。遠慮せずに口にしろ」
もしかして彼女の方からのお誘いだろうかとか、そんな都合のいいことを考えていた。一目その顔を見るだけのつもりだったのに、このように彼女に触れて、このように言葉を交わしてしまったら、それだけで済むはずもない。そのことにこの新妻は気付いているのだろうか。
「あの、本当に失礼なことを口にするのですが、本当に申し訳ないのですが」
重なっている手にレーニスが力を込めたことに、デーセオは気付いた。
「もしかして、呪われていらっしゃいますか?」