クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
「なるほど」
ティメルは努めて明るい口調で答えてみたものの、視線は鋭くレーニスを見つめる。彼女から感じる力は今までと何も変わりは無い。
「レーニス様。お手をとってもよろしいでしょうか?」
「ダメだ。お前がレーニスに触れることは許さん。とって食いそうだからな」
「私はデーセオ様ほど女性に飢えておりませんよ。繊細な力を感知するためには、少し触れる必要があるのです。まあ、抱き締めればすぐにわかりますけれど、それはレーニス様も困りますよね」
レーニスが困っているのはティメルが抱きしめると言ったからではない。どちらかというとこのデーセオをティメルの会話を聞いていていいのかどうか、ということ。女性に飢えているという表現をどう捉えたらいいのか。
「ちっ。仕方ないな。手だけだぞ。それ以外は絶対にダメだ。レーニス、仕方ないからその手だけを前に出してやれ」
「あ、はい」
このようにちょっとだけ怒っているデーセオを初めて目にしたレーニスは、デーセオのその言葉に従った。
ティメルは努めて明るい口調で答えてみたものの、視線は鋭くレーニスを見つめる。彼女から感じる力は今までと何も変わりは無い。
「レーニス様。お手をとってもよろしいでしょうか?」
「ダメだ。お前がレーニスに触れることは許さん。とって食いそうだからな」
「私はデーセオ様ほど女性に飢えておりませんよ。繊細な力を感知するためには、少し触れる必要があるのです。まあ、抱き締めればすぐにわかりますけれど、それはレーニス様も困りますよね」
レーニスが困っているのはティメルが抱きしめると言ったからではない。どちらかというとこのデーセオをティメルの会話を聞いていていいのかどうか、ということ。女性に飢えているという表現をどう捉えたらいいのか。
「ちっ。仕方ないな。手だけだぞ。それ以外は絶対にダメだ。レーニス、仕方ないからその手だけを前に出してやれ」
「あ、はい」
このようにちょっとだけ怒っているデーセオを初めて目にしたレーニスは、デーセオのその言葉に従った。