クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
恐らくそれにレーニス本人は気付いていない。何しろ慎ましい女性だから。
「次は、飛竜舎を案内する」
とデーセオがレーニスを連れて立ち去ろうとすると。
「っていうか、部隊長の奥様って、部隊長にはもったいないような方ですよね……」
部下たちのだだ漏れの本音が耳に飛び込んでくる。むしろ、ティメルでさえもそう思っているから、それを宥めるようなこともしない。ただ、その言葉がデーセオの耳に入らなかっただけが幸いである。
そのデーセオは、レーニスを隣の飛竜舎へと案内しているところだった。飛竜舎にはもちろん飛竜がいる。飛竜は竜騎士の番とも言われている存在。
「あ」
とレーニスが声をあげると、するっとデーセオの腕を離した。竜騎士でない者が飛竜に近づくことは非常に危険である。敵とみなされてしまうから。あのティメルでさえ、彼らが認めるのに一か月という時間を要した。
「次は、飛竜舎を案内する」
とデーセオがレーニスを連れて立ち去ろうとすると。
「っていうか、部隊長の奥様って、部隊長にはもったいないような方ですよね……」
部下たちのだだ漏れの本音が耳に飛び込んでくる。むしろ、ティメルでさえもそう思っているから、それを宥めるようなこともしない。ただ、その言葉がデーセオの耳に入らなかっただけが幸いである。
そのデーセオは、レーニスを隣の飛竜舎へと案内しているところだった。飛竜舎にはもちろん飛竜がいる。飛竜は竜騎士の番とも言われている存在。
「あ」
とレーニスが声をあげると、するっとデーセオの腕を離した。竜騎士でない者が飛竜に近づくことは非常に危険である。敵とみなされてしまうから。あのティメルでさえ、彼らが認めるのに一か月という時間を要した。