クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
それにも関わらずレーニスがある飛竜へと引き寄せられるかのように近づいていく。
「レーニス」
「レーニス様」
そこで止まれ、とデーセオは言いたかった。
近づかないでください、とティメルは言いたかった。
だが、彼女の名を呼んだだけでその後の言葉が続かなかったのは、飛竜が首を伸ばしてきてレーニスの頬に触れたからだ。
レーニスが飛竜に触れたのではない。飛竜がレーニスに触れた。つまり、飛竜がレーニスを認めた、ということ。
「旦那様、この子が旦那様の飛竜さんなのですね」
飛竜がレーニスに頬に触れ、レーニスも飛竜の首を優しく撫でている。竜騎士ではない人間と飛竜でのそういった光景は、見たことが無い。それにどの飛竜が誰の飛竜であるのか、ということも見ただけでわかるようなものでもない。
「レーニス」
「レーニス様」
そこで止まれ、とデーセオは言いたかった。
近づかないでください、とティメルは言いたかった。
だが、彼女の名を呼んだだけでその後の言葉が続かなかったのは、飛竜が首を伸ばしてきてレーニスの頬に触れたからだ。
レーニスが飛竜に触れたのではない。飛竜がレーニスに触れた。つまり、飛竜がレーニスを認めた、ということ。
「旦那様、この子が旦那様の飛竜さんなのですね」
飛竜がレーニスに頬に触れ、レーニスも飛竜の首を優しく撫でている。竜騎士ではない人間と飛竜でのそういった光景は、見たことが無い。それにどの飛竜が誰の飛竜であるのか、ということも見ただけでわかるようなものでもない。