クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
夫婦の会話
「レーニス、寒くはないか?」
だいぶ日が傾いてきてしまったため、空の旅も少し風が冷たく感じるようになってきた。
「はい、その……。旦那様が温かいので」
と自分で口にしてから、レーニスは気付いた。今、ものすごく恥ずかしいことを口走ってしまったのではないか、ということに。
「そ、そうか。寒くないのなら、いいんだ。少し、風が出てきたからな」
デーセオが当たり障りのない返事をしてきたため、レーニスは彼に気付かれないようにほぅと息を吐いた。デーセオは先ほどの言葉を気にしていなかったようだ、という安堵。背中を彼に預けているから、この顔を見られなくてよかった、という思い。間違いなく今、レーニスの顔は火照っている。それは、西に沈む太陽の日を浴びて染められているわけではなく、レーニス自身の熱によって染められた頬。
彼女を包んでいるデーセオの腕に力が込められたような感じがしたため、レーニスはつい上を向いてしまった。デーセオもそれに気付いたらしい。目が、合う。
だいぶ日が傾いてきてしまったため、空の旅も少し風が冷たく感じるようになってきた。
「はい、その……。旦那様が温かいので」
と自分で口にしてから、レーニスは気付いた。今、ものすごく恥ずかしいことを口走ってしまったのではないか、ということに。
「そ、そうか。寒くないのなら、いいんだ。少し、風が出てきたからな」
デーセオが当たり障りのない返事をしてきたため、レーニスは彼に気付かれないようにほぅと息を吐いた。デーセオは先ほどの言葉を気にしていなかったようだ、という安堵。背中を彼に預けているから、この顔を見られなくてよかった、という思い。間違いなく今、レーニスの顔は火照っている。それは、西に沈む太陽の日を浴びて染められているわけではなく、レーニス自身の熱によって染められた頬。
彼女を包んでいるデーセオの腕に力が込められたような感じがしたため、レーニスはつい上を向いてしまった。デーセオもそれに気付いたらしい。目が、合う。