クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
陛下からの手紙
屋敷に戻ったデーセオはジョナサンから受け取った手紙を握りしめていた。
「旦那様?」
驚いたレーニスは声をかける。このように怒りを明らかに顔に出しているデーセオを、レーニスが目にするのは初めてだったからだ。
「ああ、すまない。驚かせてしまったか?」
レーニスの言葉で我に返るデーセオであるが、その手の中にはグシャグシャに潰された手紙があった。
「あの、そのお手紙は?」
レーニスだって気付く。デーセオの不機嫌の原因がその手の中にあるグシャグシャになった手紙であることに。
「ああ。陛下からの手紙、だな」
ははっとデーセオは笑っているが、どことなくそれが引きつっているようにも見えるし、そもそも陛下からの手紙をそのようにぐちゃっとしていいものかどうか、というところもレーニスにとっては首を傾げたくなる状況だった。
「旦那様?」
驚いたレーニスは声をかける。このように怒りを明らかに顔に出しているデーセオを、レーニスが目にするのは初めてだったからだ。
「ああ、すまない。驚かせてしまったか?」
レーニスの言葉で我に返るデーセオであるが、その手の中にはグシャグシャに潰された手紙があった。
「あの、そのお手紙は?」
レーニスだって気付く。デーセオの不機嫌の原因がその手の中にあるグシャグシャになった手紙であることに。
「ああ。陛下からの手紙、だな」
ははっとデーセオは笑っているが、どことなくそれが引きつっているようにも見えるし、そもそも陛下からの手紙をそのようにぐちゃっとしていいものかどうか、というところもレーニスにとっては首を傾げたくなる状況だった。