クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
ジョナサンも思った。この奥様が旦那様の扱い方に慣れてきている、ということを。
「大したことではない。レーニス、お前が気にするようなことではないのだが」
「でも、その。旦那様がそうやって握りしめてしまわれるような、そういった面倒くさいお知らせなのですよね? でしたら、やはり、その、妻としては気になります」
妻として、と自分で口にしたレーニスであるが、その部分だけ他よりも声が小さくなってしまった。本当はもう少し堂々と「妻として」と言いたかったのだが、まだ自信が無いところもあったのかもしれない。
「そうか。妻として気になるのであれば、仕方ないな」
と言っているデーセオの顔は嬉しさで歪んでいるが、鉄仮面をかぶり直したジョナサンはそれに動じるようなことはしない。しかも「妻として」とのところで、他より一際声を大きくして口にしていることに、ジョナサンだって気付いている。
「大したことではない。レーニス、お前が気にするようなことではないのだが」
「でも、その。旦那様がそうやって握りしめてしまわれるような、そういった面倒くさいお知らせなのですよね? でしたら、やはり、その、妻としては気になります」
妻として、と自分で口にしたレーニスであるが、その部分だけ他よりも声が小さくなってしまった。本当はもう少し堂々と「妻として」と言いたかったのだが、まだ自信が無いところもあったのかもしれない。
「そうか。妻として気になるのであれば、仕方ないな」
と言っているデーセオの顔は嬉しさで歪んでいるが、鉄仮面をかぶり直したジョナサンはそれに動じるようなことはしない。しかも「妻として」とのところで、他より一際声を大きくして口にしていることに、ジョナサンだって気付いている。