クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
「そうか? 今日は陛下に呼び出されてきたのだが」
 先日、不本意ながら届いた国王からの書簡も見せる。
「間違いなく、陛下からのものですね。いやはや、デーセオ様、一体何があったのですか?」

「何がだ」

「その、お顔です。竜騎士部隊が隣国とのいざこざでご活躍されたのはお聞きしておりましたし、まあ、そのときに私も近くにおりましたが。あれでデーセオ様は負傷されましたよね」

 負傷。つまり呪いにかけられた、ということ。この騎士団では有名な話。

「ああ、そうだ」
 それは事実であるため、否定するつもりはない。

「ですが、その、お怪我が治っているといいますか。っていうか、あれ。治るもんなんですか?」

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