クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
それにも関わらず、この期に及んで聖女様が解呪を引き受けるということはどういうことだろう。
「本来であれば、レーニスの仕事は全て他の聖女候補が引き継ぐはずなのですが、どうしてか、デーセオ様の解呪だけは、聖女様が引き継がれております。どうぞ、中へ」
デーセオは思うところは多々あったが、案内されるがまま祈りの間へと入った。祈りの間とは聖女様が祈りをささげることで、その対象者を治癒したり、祝福を与えたりすることからそう呼ばれている。
「辺境の竜騎士、デーセオ・フルヘルトですね」
透き通るような声で名を呼ばれた。
「はい」
本物の聖女様をお目にかかったのは初めてだった。だが、なんだろう。このシニスという聖女からは、少し暗い何かを感じる。言葉で表現するのは難しいのだが、こう、何かもやもやという黒い霧に覆われたような感じだ。
「隣国の魔術師にかけられた呪い。それの解呪ですね」
「本来であれば、レーニスの仕事は全て他の聖女候補が引き継ぐはずなのですが、どうしてか、デーセオ様の解呪だけは、聖女様が引き継がれております。どうぞ、中へ」
デーセオは思うところは多々あったが、案内されるがまま祈りの間へと入った。祈りの間とは聖女様が祈りをささげることで、その対象者を治癒したり、祝福を与えたりすることからそう呼ばれている。
「辺境の竜騎士、デーセオ・フルヘルトですね」
透き通るような声で名を呼ばれた。
「はい」
本物の聖女様をお目にかかったのは初めてだった。だが、なんだろう。このシニスという聖女からは、少し暗い何かを感じる。言葉で表現するのは難しいのだが、こう、何かもやもやという黒い霧に覆われたような感じだ。
「隣国の魔術師にかけられた呪い。それの解呪ですね」