クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
「つま? 妻、だと? つまり、こいつの結婚相手が、その売られた元聖女候補だと?」

「はい。あのまま禿エロ親父の元へ嫁いでしまったのであれば、彼女の未来が潰されてしまうことが目に見えておりました。何しろまだ、辛うじて十代」

「十代。十代って、それこそ犯罪だろうが、そのデーセオと結婚したとしても」

「いえいえ。きちんと婚姻を結ぶ年齢には達しておりますから。そんな十代前半ではございませんよ。そろそろ二十に手が届くところでございます」

 ところどころ、自分がけなされているような言葉が出てきているような感じがするデーセオであるが、それに反応するのも面倒くさいし、余計なところで口を挟んでこの国王からもっと突っ込まれた話をされるのも面倒くさいので、全てをティメルに任せることにした。

「まあ。犯罪でなければいい。ま、その、なんと言っていいか難しいところだが。とりあえずは、結婚おめでとう」

< 260 / 318 >

この作品をシェア

pagetop