クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
部下の悪巧み
無事に国王との謁見を終え、宿に戻ってきたデーセオたちであるが、先ほど国王に報告した内容をデーセオなりに考えてはいた。
とりあえず今、このクレイデル王国が抱えている問題は二つ。神殿の存在、そして隣国サライトとの関係。このサライトについては、国境に常駐している竜騎士部隊の方で追ってはいるが、陸路ではなく海路で攻められたら、竜騎士部隊も役には立たない。このクレイデルの王都を戦火の炎で包み込んでしまうかもしれない。
「サライトの船が動いたという情報は、まだないんだよな?」
「はい、今のところは。ですが、サライトの港には続々と船が集まっているようでして。海路でこちらに攻め入るのも時間の問題かと思います」
「海路から来られたら、竜騎士部隊では取り押さえることができないからな。どちらかといえば、魔術師たちに食い止めてもらうしかないだろう。海の上で船をひっくり返してもらうとか、な」
お茶をすすりながら、デーセオは冗談交じりに言ってみた。だが、その冗談がティメルにとっては考えるところの一つのきっかけにもなったようだ。
とりあえず今、このクレイデル王国が抱えている問題は二つ。神殿の存在、そして隣国サライトとの関係。このサライトについては、国境に常駐している竜騎士部隊の方で追ってはいるが、陸路ではなく海路で攻められたら、竜騎士部隊も役には立たない。このクレイデルの王都を戦火の炎で包み込んでしまうかもしれない。
「サライトの船が動いたという情報は、まだないんだよな?」
「はい、今のところは。ですが、サライトの港には続々と船が集まっているようでして。海路でこちらに攻め入るのも時間の問題かと思います」
「海路から来られたら、竜騎士部隊では取り押さえることができないからな。どちらかといえば、魔術師たちに食い止めてもらうしかないだろう。海の上で船をひっくり返してもらうとか、な」
お茶をすすりながら、デーセオは冗談交じりに言ってみた。だが、その冗談がティメルにとっては考えるところの一つのきっかけにもなったようだ。