クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
『レーニス様』
 ティメルは助けを呼んだ。しかし、助けは来なかった。
 何しろレーニスこそが、ティメルを神殿の代表にと、推薦した一人であったからだ。

『ティメル。あなたになら安心して神殿を任せることができます。どうか聖女様たちのために、そして民たちのために、神殿の代表を務めてくださいませんか?』

『しかし。私がここを離れたら誰が飛竜の世話を』

『レーニスがいるから問題ない。レーニスも飛竜と会話をすることができるし、飛竜の病気だって診ることができる。何より飛竜がお前よりレーニスがいいと言っている。つまり、だ。もう、お前はもう用済みというわけだ』

『用済みって。ひっど……』

『ティメル。もしお前がどうしても神殿の代表は嫌だというのであれば、もう一つ選択肢はある』
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