クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
 そもそもデーセオが楽しそうに言っている時点で、もう一つの選択肢というものも怪しい予感しかしない。

『もう期待はしていないのですが。その、もう一つの選択肢というものを聞かせていただいてもよろしいでしょうか』

 そうかそうか、そんなに聞きたいのかと笑っているデーセオを目にしたら、嫌な予感しかしない。

『今回、ティメルは大活躍だからな。やはり、竜騎士部隊の魔術師小隊長という立場ではもったいないという話になってだな。お前には魔術師団長を、という話もきている。どうだ、いい話だろ?』

『ええ。最悪な話ですね』

『お前の親父さんも年なんだから、そろそろ引退させてやれ』

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