クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
「そう、だったか?」
 デーセオは本当にそう思っているらしい。レーニスは大きく頷くことしかできない。
 そもそも結婚式にも現れなかったし、先代の話を聞きたいということを口にしたら霊廟を案内すると言われたら、二人がこの世にいないものと思ってしまっても、しかたないではないか。

「デーセオは相変わらずだな」
 ははっと父は笑っている。
「それよりもデーセオ。早く彼女を紹介しなさい。ジョナサンからあなたが結婚するという手紙を受け取った時は驚いたけれど、大きな商談の最中で戻ることもできなかったのよ」
 息子を急かしているのは母親の方。

「俺の両親は商売人なんだ。世界各地を歩き回って様々な商売を行っているらしいのだが、俺も詳しくはわからん」

「デーセオは昔から私たちのことに興味は無かったからね。君は私の父親似だから仕方ない」
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