クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
「まあ。嬉しいわ。こんなすぐにあなたの縁談がまとまるなんて」
ロイスのその笑顔は本物のようだ。仮面をかぶらなくても作り出すことができる笑顔、ということはレーニスを嫁がせることで得られる何かが大きいということ。
「早速、あの人に報告してくるわね。あなたはここで、ゆっくりと休んでいてちょうだい。ほら、ここにも美味しいお菓子があるのよ」
ロイスは腰を浮かしながらレーニスにお菓子をすすめる。レーニスはありがとうございます、と言いながらそれに手を伸ばし、そこでゆったりと休む様子を見せつける。
ロイスが部屋を出ていくのを確認してから、彼女はふうと息を吐いた。
一体、自分はいくらで売れたのだろうか。
そこが気になるところでもあった。聖なる力を失った自分にどれだけの価値があるのか、と。
こっそりと部屋を出ると、ロイスが向かった先であろうクエバの書斎へと足を向ける。その部屋に近づくにつれ、ぼそぼそと人の話し声が聞こえてきた。
クエバとロイスと、そしてルーカスの三人の声。
ロイスのその笑顔は本物のようだ。仮面をかぶらなくても作り出すことができる笑顔、ということはレーニスを嫁がせることで得られる何かが大きいということ。
「早速、あの人に報告してくるわね。あなたはここで、ゆっくりと休んでいてちょうだい。ほら、ここにも美味しいお菓子があるのよ」
ロイスは腰を浮かしながらレーニスにお菓子をすすめる。レーニスはありがとうございます、と言いながらそれに手を伸ばし、そこでゆったりと休む様子を見せつける。
ロイスが部屋を出ていくのを確認してから、彼女はふうと息を吐いた。
一体、自分はいくらで売れたのだろうか。
そこが気になるところでもあった。聖なる力を失った自分にどれだけの価値があるのか、と。
こっそりと部屋を出ると、ロイスが向かった先であろうクエバの書斎へと足を向ける。その部屋に近づくにつれ、ぼそぼそと人の話し声が聞こえてきた。
クエバとロイスと、そしてルーカスの三人の声。