◆ラヴェンダー・ジュエルの瞳
麗しき 乙女よ 彼の花を 手になさい
その彩と その薫り 癒しの 力を
「あっ……!」
「思い出しましたか?」
「う、うん……」
そうだ……うちの傍には花畑がなかったから、母さんは殆ど街の花市場で材料を買っていた。でも数回だけど花畑に仕入れに行ったことがある。それはラヴェンダーだっただろうか? 確かにその唄を歌っていた!
「続き、分かるわ……こうでしょ?
揺れる 紫は 彼の なびく髪
その手 いつか取って 微笑み 返すの
……よね?」
「そうです」
ツパイの唇がニッコリと微笑んだ。あたしも応える。そう……ラヴェンダー色の髪の彼──ラヴェル。
あたし達はもう一度初めから口ずさんで、数束のラヴェンダーを摘んでいった。
麗しき 乙女よ 彼の花を 手になさい
その彩と その薫り 癒しの 力を
揺れる 紫は 彼の なびく髪
その手 いつか取って 微笑み 返すの
「「その唄は……!!」」
──え?
あたし達の唄を聞いた二つの影が驚きの声を上げ、あたし達は手を止め、身を起こし振り向いた。
其処には──
「おじさん? ……あっ……ミルモ!?」
眼を見開き固まったおじさんと、その向こうにアイガーを連れたミルモが、同じような表情で立ち尽くしていた──。
その彩と その薫り 癒しの 力を
「あっ……!」
「思い出しましたか?」
「う、うん……」
そうだ……うちの傍には花畑がなかったから、母さんは殆ど街の花市場で材料を買っていた。でも数回だけど花畑に仕入れに行ったことがある。それはラヴェンダーだっただろうか? 確かにその唄を歌っていた!
「続き、分かるわ……こうでしょ?
揺れる 紫は 彼の なびく髪
その手 いつか取って 微笑み 返すの
……よね?」
「そうです」
ツパイの唇がニッコリと微笑んだ。あたしも応える。そう……ラヴェンダー色の髪の彼──ラヴェル。
あたし達はもう一度初めから口ずさんで、数束のラヴェンダーを摘んでいった。
麗しき 乙女よ 彼の花を 手になさい
その彩と その薫り 癒しの 力を
揺れる 紫は 彼の なびく髪
その手 いつか取って 微笑み 返すの
「「その唄は……!!」」
──え?
あたし達の唄を聞いた二つの影が驚きの声を上げ、あたし達は手を止め、身を起こし振り向いた。
其処には──
「おじさん? ……あっ……ミルモ!?」
眼を見開き固まったおじさんと、その向こうにアイガーを連れたミルモが、同じような表情で立ち尽くしていた──。