◆ラヴェンダー・ジュエルの瞳
あ、そうそう……あたしは夏休みを終え、高校を卒業、無事専門学校にも入学出来た──ラヴェルからもらった報酬のお陰で、ね。日中はピータンに留守番とラヴェルのお付きをお願いして学校へ、眠るまでの時間と週末は彼の様子を看ながら、時々街に出てはラヴェンダーの花束やサシェを買い、部屋をあの芳しい香気で包み込んだ。
一年が経過し専門学校を首席で卒業したあたしは、半年間の実務も難なくこなした。修理の技術はもちろん、ラヴェル直伝の操縦テクニックも一目置かれている。そして半月前の国家試験にも一発合格、企業の引く手数多の中、何処に勤めようかと嬉しい悲鳴を上げている最中だ。
「少し寒いかも知れないけれど……空気を入れ替えようか? ラヴェル」
あたしは外の景色がとても澄み渡っている感じがして、ベッドマットに膝を着き、ラヴェルとピータンの上から手を伸ばして窓を開けた。
途端に流れ込む冷たい朝の風。レースのカーテンがひらひらと揺れて……その刹那。
──ガッシャーン!!
まるでそんな擬音が見えそうな、耳をつんざく音だった。
「ええぇ~……??」
我が家の休耕中家庭菜園に、飛行船が二度目の不時着をしていた──!!
一年が経過し専門学校を首席で卒業したあたしは、半年間の実務も難なくこなした。修理の技術はもちろん、ラヴェル直伝の操縦テクニックも一目置かれている。そして半月前の国家試験にも一発合格、企業の引く手数多の中、何処に勤めようかと嬉しい悲鳴を上げている最中だ。
「少し寒いかも知れないけれど……空気を入れ替えようか? ラヴェル」
あたしは外の景色がとても澄み渡っている感じがして、ベッドマットに膝を着き、ラヴェルとピータンの上から手を伸ばして窓を開けた。
途端に流れ込む冷たい朝の風。レースのカーテンがひらひらと揺れて……その刹那。
──ガッシャーン!!
まるでそんな擬音が見えそうな、耳をつんざく音だった。
「ええぇ~……??」
我が家の休耕中家庭菜園に、飛行船が二度目の不時着をしていた──!!