◆ラヴェンダー・ジュエルの瞳
あたしが修理をしている間、ツパイはラヴェルを看ていてくれて、タラは美味しいブランチを作ってくれた。
「何とか直しましたよ~!」
前回のラヴェルの時よりも酷い有り様だったけれど、あたしの腕も上達した所為か、同じくらいの時間で完了出来た。
「ありがとーユスリハちゃん! ハイ~ご褒美のブランチ」
ダイニングのテーブルに揃った三人と二匹で、優雅な食事が始まる。
「さて……いきなりお邪魔した理由ですが……」
と半分ほど進んだ頃、一旦フォークを置いたツパイが言葉を発した。その声にあたしの手元もおもむろに止まっていた。
「……ついに、ジュエルがヴェルを手放しました」
「え!?」
手放した……?
驚き開いたままの唇へ、ツパイとタラがにこやかな笑みを向けた。
「二週間程前のことです。ヴェルを覆う雲が晴れ、ゆっくりと下降を始めたのです。そうしてとうとう海上に辿り着き、ヴェルは通常の島国と化しました」
「ほ、本当にっ!?」
大きく頷く二人と一匹。ジュエルが……ヴェルが……ついに!!
「突如海洋に大きな島が現れた訳ですからね、周辺諸国は仰天していますが……ロガール様をはじめ政府の面々が、今後の外交を求めて調整しています」
「本当……なんだ──」
あたしの口から感嘆の呟きと沢山の空気が流れ落ちた。
「何とか直しましたよ~!」
前回のラヴェルの時よりも酷い有り様だったけれど、あたしの腕も上達した所為か、同じくらいの時間で完了出来た。
「ありがとーユスリハちゃん! ハイ~ご褒美のブランチ」
ダイニングのテーブルに揃った三人と二匹で、優雅な食事が始まる。
「さて……いきなりお邪魔した理由ですが……」
と半分ほど進んだ頃、一旦フォークを置いたツパイが言葉を発した。その声にあたしの手元もおもむろに止まっていた。
「……ついに、ジュエルがヴェルを手放しました」
「え!?」
手放した……?
驚き開いたままの唇へ、ツパイとタラがにこやかな笑みを向けた。
「二週間程前のことです。ヴェルを覆う雲が晴れ、ゆっくりと下降を始めたのです。そうしてとうとう海上に辿り着き、ヴェルは通常の島国と化しました」
「ほ、本当にっ!?」
大きく頷く二人と一匹。ジュエルが……ヴェルが……ついに!!
「突如海洋に大きな島が現れた訳ですからね、周辺諸国は仰天していますが……ロガール様をはじめ政府の面々が、今後の外交を求めて調整しています」
「本当……なんだ──」
あたしの口から感嘆の呟きと沢山の空気が流れ落ちた。