棗くんからは逃げられない
「可愛い、」

「やめてくださいっ…」


「ねえ先輩」

甘く声をかけられ、おそるおそる目を開ける


「このままうちでイチャイチャしますか?」

「いちゃっ!?」

「それも一種のデートかなって。
きょうユル達いないんです」

「っ……ぅ…」


じーっと見つめてくる伊織くん

その瞳は本気なのか冗談なのか分からない



「どうします?」

「ぁ、えっと…」

「ってのは冗談で、行きましょ実乃梨先輩」


伊織くんから解放され、立たされる


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