棗くんからは逃げられない
「伊織くんっ…!」

「すみません、……………」

謝りつつもじーっと見つめてくる


「そんな、見ないでくださいっ…」


キスされて意識飛ばしたとか恥ずかしいっ…


「無理なお願いですね」

「ぅ……」

耐えられなくて手のひらで自分の顔を覆う


「耳赤いですね
可愛い、」

「あ、あの、そろそろ帰らないとっ…」

どうにか話題を逸らそうと腰を持ち上げる


「あ、そうですね
送ります」


………意識を飛ばしたせいでもうとっくに日が沈んでいる
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