棗くんからは逃げられない
「ふ、ぁっ……」


「いおり、くっ……、んん」

角度を変えて繰り返されるキスにすぐ苦しくなる


心なしかいつもより余裕がないように感じられる容赦のないキス


「もっ……」

限界でその胸を押し返そうとする

が、その両手を伊織くんの片手に捕らえられた


「ぇ……」

と、思ったら背中に柔らかい感触

目の前には伊織くんの顔と天井


突然のことに停止していた思考が働き出して状況を理解した


お、したおされてる…!


「離してっ……」

「実乃梨先輩が煽ったのが悪いんで」

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